全国規模のサーキュレーションと発行部数を持つローリング・ストーン誌に大々的に取り上げられ、MC5は喜んだか?

否。記事を書いたエリック・アーマンは、バンドやシンクレアのコミューンを、まるでドラッグでイカれた極左過激派グループとイエスの方舟(と言っても若い人はわからないかもしれないが...)を足して2で割った集団みたいに描き出してみせたのである。1995年に行われたあるインタビューでウェイン・クレイマーは、アーマンが「それまでマリファナを吸ったことさえない」ヤボな男で、ユーモアのセンスもなく、彼らが内輪で使っていたジョークを全て言葉通りに受け取ってそのまま活字にしてしまった「アホな奴」だったと語っている。